天雅日記令和版 

パワスポと開運がメインのブログです

#人材派遣

ちょいと法律屋 百式事件第二部 22、戦術変更に付き

戦力の3分の1がやられたら、撤退するのは戦術の定石である。 普通の法廷戦術ならば、少なくとも飛脚は撤退するだろう。 ただ、普通と違うところは、この訴訟は直接飛脚とこちらが戦っているわけではなく、一枚否王を噛ませての戦いであるからこそ、定石は…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 21、被弾率7割

帰りの電車の中で、軽い反省会が始まる。 反省はしていても、ことの重大さが理解できない百式は、まだ裁判が続くことが不思議でならないらしい。 弁護士たちは前回とはうってかわり、一目散に裁判所から立ち去っていく。 まあそうだろ。 クライアントに、負…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 20、愚鈍なる百式

話は開廷の10分前にさかのぼる。 法廷にコータリン弁護士が入ると、すぐに書記官に呼ばれ、今回提出した準備書面を手渡される。 薄ら笑いを浮かべたままに、準備書面をおつきの法務担当とともに回し読みを始める飛脚の法廷代理人。 「なんだこりゃ?」 な…

ちょいと法律屋 百式事件第二部19、開始15分後

3回目となる地裁への来訪も、たぶん今日が最後となる。 なぜなら、通常の弁護士の予想以上の早さでこちらが準備書面での対抗主張を行うことから、被告側の戦意も頓挫するだろうし、なによりも被告側の牛歩戦術が浮き彫りにされることから、審議自体が終わる…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 18、補足の第5

今回の準備書面は第4項目までしかなく、否王への対抗主張のみで構成されていたが、急遽飛脚への主張も行うことになった。 それが補足の第5項目である。 裁判まであと12時間。 たぶん、まともな弁護士でもきついかもしれないが、着服の嫌疑だけは否定して…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 17、飛脚の稚拙

明日の訴訟に備え、最後の打ち合わせをバイト先の食堂で行う予定だったが、いつもより少し遅れて百式がやってくる。 不満を露わにし、百式に遅刻の理由を尋ねると、その理由は飛脚からの新たな回答書の送付であった。 その回答書を読み込んでいて遅れたらし…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 16、ウチは3日で仕上げます!

公判3日前に届いた否王からの回答書は、今までと同じ矛盾に満ちたモノだった。 たとえば、労働契約書の違法な提出に対しては、「業務を引き継いだことにより違法ではない」と主張するのだが、その反面引き継いだ従業員が起こした違法行為に対しては、その従…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 15、牛歩の否王

第2回口頭弁論以降、何の動きも無かった。 大きなニュースは、自分が行書の試験に落ちたとことくらい・・・(涙)。 んま、この百式事件が否王のワガママのみでこんなに長引いたことにより、受験勉強が2日しか出来なかったのでは、当然の結果ではある。 故…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 14、飛脚、兵站から銀河に

八王子の地裁を出て、前を歩くコータリンと飛脚関係者。 こちらは自然とその二人を尾行する形となったが、尾行しているわけではない。 帰路にあたる京王八王子駅への道すがら、後を追う形となっているだけである。 地下ホームで、手近な車両に乗り込むと、同…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 13、第2回口頭弁論

1月のとある日、またも地裁にやってきた百式とワタクシ。 今日は第2回の口頭弁論で、相手側の弁護士が来る日でもある。 通常は第1回目の口頭弁論がセレモニーなのに対し、今回は第2回なので、まともな審議が行われるはずである。 以前と違い、小法廷の廊…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 12、来てください

本日、百式の携帯に、八王子の地裁から次回口頭弁論の詳細が連絡される。 なんと、今回は、被告側の代理人が出席するそうなのである。 まあ、確かに、これ以上欠席し続けたら、法廷での心象がどこまでも悪くなるし、今回の準備書面には前回よりも抑えてはあ…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 11、一兵卒と将軍と

我が日本国は、法の上での平等を謳っている。 この平等は、自然人(会社などの法人と区別して、普通の人間は自然人と呼ぶ)にはほとんど当然に発生する権利の一つであり、隣り合わせに義務も生じるものである。 権利を法律の授権と言い、義務は法律遵守の義…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 10、監査と指導と処分とが

現状、否王は監査対象の真っ只中である。 正確には行政処分後数年は、労働局から定期的に口頭での報告と、書面での現状報告を義務付けられているそうなので、処分が為されても監査の対象からは外されないそうなのである。 ここでまた違法行為などが発覚すれ…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 9、名前を変えて

ネットで久々に否王の名前を検索すると、漢字の表記では気まずい記事ばかりが先に立つことを懸念したのか、カタカナでの表記に変えたようである。 それも、グループ名をカタカナ表記にしたのは良いが、グループなのに否王一社じゃ余計まずいだろ? などと考…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 8、09年問題

従来の否王なら避けられたはずの問題でも、今年は逃れられないものがある。それがこの09年問題だったりする。 自分も不勉強で知らなかったが、サブプライムローン問題は世界的な構造不況であり、アメリカの好況を支えてきたことは知っていても、アメリカの…

ちょいと法律屋 百式事件第2部 7、個人の強み

実は今回の準備書面には、けっこう問題のある表現が用いてある。 んでも、これは弁護士などのプロが行えば問題になるような表現であり、ド素人が行うのならば、マイナスとはなっても大きな問題は生じないはずである。 こちらが狙うのは、否王の会長を怒らせ…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 5、咳は止まらず

あっという間に時は経ち、12月上旬になるが、未だに被告たちからの回答書は来ない。 考えにくいことだが、あのぺらぺらの回答書で充分な主張が為されたとでも思っているのだろうか? いや、違う、あのボリュームの訴状は時間を掛けたから作れたとしても、…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 4、違うだろ

否王の準備書面は法的な主張も弱く、説明も不足しているのに、なぜか執拗に主張している事がある。 それは百式の請求が離職直後ではなく、離職の1年半後となっている事で、この時期のズレを執拗に主張してる上に、自分達は時効の援用を主張しているのだから…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 3、1日のずれその2

そして2つ目の疑問が、否王が出してきた私怨と百式の労働契約書の日付と、飛脚の行政指導の新聞記事の日付が、1日違いだと言うことである。 飛脚が行政指導を全国的に受けたとのナベツネ新聞の記事の日付は平成17年9月22日。 私怨と百式の労働契約の…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 3、1日のずれその1

否王から出された回答書はどうとして、まさか否王が飛脚も巻き込む訴訟を受けて立つとは思いもよらなかった事から、封印されていた否王の不誠実さを強調する主張を行うことにする。 てか、普通は降りるだろ、お得意様まで巻き込まれたら。まあ、俺らは困らな…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 2、訴状の疑問

否王からの回答書を読むと、本文である元々の訴状は読まずに、後付で提出を求められた請求金額の由来を説明した準備書面に基づいてのみ回答が出されているようである。 加えて、関係者すべてが疑問に思いそうな、否王と私怨の関係性に付いて、また別な主張が…

ちょいと法律屋 百式事件第二部 1、是非に及ばず

第1回口頭弁論の夜、百式とスキスキ大好きな立川のサイゼリアで飲む。 普通の飲み屋でも良いのだが、俺の尊敬するポルコ・ロッソの食事シーンを、今朝の出掛けに見ていたので、パスタとイタリアンで腹いっぱい飲食をしたくて、安価なサイゼリアで打ち合わせ…

ちょいと法律屋 百式事件第2部その0 登場人物と企業の説明

なじみの読者から「百式事件」の人物とかが良く分からないとの指摘を受けましたので、第2部を始める前に、この場を借りて軽く説明をさせてもらいます。 「百式大作」 (株)否王の元従業員で、日雇い仕事を続けながら分譲マンションを購入したと言う珍しい…

ちょいと法律屋40 縁切りですな

裁判当日、被告たちはみな欠席であった。 裁判官は、「次回の口頭弁論までには、もう少しきちんとした回答書が出てくることでしょう」と告げ、被告たちへの不快をあらわにしていた。 狭い法廷には、陰気な空気がよどんでいる。 それもそのはず、多分ここは重…

ちょいと法律屋39 処分と指導は違います

そして裁判の2日前、なんと否王グループに行政処分が下されたのである。 労働局がこちらとの約束をたばかったのかどうかは知らないが、こちらの裁判前ではある。 影響が無いことも無い。 一般的におなじみの行政処分と言うと、運転免許の停止であろう。 こ…

ちょいと法律屋38 否定しながら認めてる

同様に、もう一方の被告の飛脚からも回答書が届く。 こちらも内容は薄いのだが、その中でも指示は認めても責任は取らないというまさに「偽装請負」を構成する主張を見つける。 多分素人だからと甘く見て、直接契約が無いことと、本来の訴訟相手は否王だから…

ちょいと法律屋37 どちらが素人でしたっけ?

八王子の地裁の都合で、開廷まで2ヶ月も待たされる。 ようやく開廷となる少し前に、被告たちから回答書が提出された。 それよりも驚いたのは、きちんと否王が弁護士を立てて来た事である。 そして、その回答書を見るが、予想に反してペラペラなんですけど・…

ちょいと法律屋36 百式の奮闘

百式に労働法の勉強させるために、手持ちの労働法関連で、一番簡単な二冊を貸し出す。 多少は難しいかもしれないが、分からなくとも一通り読むという流れを3回も繰り返せば普通は頭に入るはずなので、まずは3回読むことを命じておく。 次の日に感想を聞く…

ちょいと法律屋35 準備書面完成

勤め先での帰り道、バイクを暖機していると、俺の前に百式が現れる。 かなり憔悴し切っており、いつものような、どこか真剣味に欠ける表情はもう見えない。 百「本当にすいませんでした。俺、どうすればいいか分からなくて」 天「俺は知らんよ、好きにすれば…

ちょいと法律屋34 天雅、大いに切れる!

訴状の準備書面の再編集に追われていると、百式に作らせた時給計算書式のみが間違っていることに気が付く。 百式はエクセルを使うことを望んだが、計算自体は時間が掛かってもいちいち電卓で計算するほうが確かだとこちらが反論しても、百式が強硬にエクセル…