天雅日記令和版 

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3月11日 「怨霊になった天皇」

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ギャグを書こうとすると、非常によろしくないようなのでまじめにレビュー。

実は自分、「屍姫」の王のモデルを調べていくうちに本書を手に取りました。
加えて、陰陽師風味な怪奇物も好きなので、断片的に崇徳天皇を調べても悲劇的な生涯のみでその後の大魔縁となられた話などしか伺えないため、さらに俗物的な興味から本書を入手、途中までは安っぽい同情で読み進みましたが、終章にての成仏と、百人一首にも収められている句を読み、今では間違いなく護国の神の一柱となっていることを痛感致しました。

一般的に語られる学校で習うような日本史は、そのベースが戦後のバランスが良いとは思えない歴史観に根ざしており、中学までの勉強では牛若丸が暗躍するころとか、その後の南北朝時代後醍醐天皇くらいしかテストに出ないので印象が弱いんですが、本書では皇族から見た歴史観で語られているため、鎌倉幕府からはじまる武家の台頭とかもかなり生々しい話となっています。

特に今の政府が好む
「昔はダメだとけど、今はマシ」
的な歴史の教育なので、古ければ古いほど劣悪な政治というイメージは強く、鎌倉・室町・江戸と代替わりを繰り返す、幕府政治の前の公家政治などは愚の骨頂のように習っていました。

そして戦前の軍靴の響きや、その政治なども同類であると教えられてきました。

権力闘争に巻き込まれる庶民の側から見れば、少しでも政治に声が届きやすい今の民主主義はマシかもしれないけど、日々国民のことを思って祭祀を執り行う天皇陛下は有り難いと占い師的には考えます。

んだって、今の政治家の何%が真に国民のことを考えているかなんて分からないけど、熱心に国の行く末を憂慮する為政者には見えないですよ。少なくとも民主党のお偉方は。
国の舵取りを行う人が、権力闘争に明け暮れているのなら、よほど天皇陛下が直接舵取りを行う朝廷政治のほうが弊害は少ないような気がします。

瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ(崇徳院

保元の乱の前に読まれた句ですが、これこそが院の御心にかなう句だと思います。

許す心を持つのが、日本人の生き方として最上のものだということを知り、反省しなければと思う今日この頃。

良い本でした、お勧めです。ええ。