私のご先祖には、神職とか僧侶が多い。
「この宝刀、盗めるものなら盗んでみろ。見事盗みおおせたら、この先祖伝来の刀はその者にくれてやろう!」
てな話を、上司とともに出席した飲み会で聞いた我がご先祖は、こともあろうに、お祭りの日の城中が酔いつぶれ警備体制が薄くなるころあいを計り、一国の宝物である伝家の宝刀窃盗事件を単独で敢行。
首尾よく盗み出し、意気揚揚と領地に引き上げるころにはお城は大騒動となり、面目丸つぶれになったお殿様は、軍勢を率いてそのあくる朝にはご先祖様を攻め滅ぼそうとしましたとさ。
めでたしめでたし。
つー流れを持つ私は、山の神様にはいたく気に入られることが多い。
それも天狗の元となった天皇のご落胤とか、権力闘争に負けて祟り霊になったあとに神と崇められた方たちもおんなじで、権力をかざすヤツに無駄に噛付くのが大好きな自分には、損得抜きでサポートしてくれることが非常に多い。
くわえて、箱根の修験者は、あんまし知られていないのだが、戦国の北条氏滅亡後に徳川政権に加担したと見られる風魔衆の母体となった修験者である。
そのためぱワスポ効果を感じたいのなら、高い木立に鎧れたこの参道を登りながら、芦ノ湖を見下ろすのがお勧め。
この木立にもかなりの神気が宿っていることから、参道で神気を背中に感じながら邪気を祓うことが好い感じ。
そのうえで、境内に入ると、周囲から集まり密度が高められた地脈に、後から合祀されたさまざまな神様が集うことから神気までが加味されて、通常の寺社とは別格のご利益が生じます。
そのご利益とは、現状よりも高みに登れる力を持つと言うもの。
マンションの2階に住んでいる人が、3階の部屋に引っ越すとか言う流れではなく、実力よりも若干高いポジションに付けるように、サポートしてくれるんですわ。
まあ、実力以上の地位なので、あとから努力は必要になるのですが、空振りしない努力をするだけなのでそれほど苦痛ではないような気がします。
そのため、こちらで恋愛成就とか縁結びとかを祈願すると、確かに良い縁はつかめますが、その縁をモノにするのは半端じゃない苦労が必要なので、オズマガジンとかハナコとかのグラビア記事をアタマから信じるような、世間知らずの方にはあんましお勧めできないのが現実です。
んだって、木花咲耶姫さまの神話を読めばわかると思うんですが、ちょっと疑われたからって産屋に火を点けちゃうんですよ。
命掛け過ぎだし、それが成功したからいいけどさ。
その御子の彦火火出見尊さまも、艱難辛苦を乗り越えて釣り針を海中から取り戻し、その旅の途上で竜宮の姫と愛を交わして地上に戻るとかな大冒険が有りましたが、こういう冒険は常人には無理な話。
しかし、こういう低い確率を何とかしてくれるのが、こちらの神様の凄いところなんです。
問題は参拝者側に、それだけの覚悟が有るか無いかだけ。
この覚悟が有れば、箱根神社の神様は、あなたへのご助力を惜しむことはありません。
果報は寝て待て系ではなく、自分自身の実力で人生を切り開くと言う気合の有る方には、ぜひとも参拝して欲しいパワースポットです。